2. 老犬介護「おむつ」の選び方。5つのポイント

老犬介護

初めてのおむつ選び。何を基準に選べばよいか迷いますね。ここではおむつの種類と、それぞれの特徴を説明します。 愛犬の体格や性格に合わせて一番合う種類をさがしましょう。

1)【ポイント1】サイズ選び:漏れ・ズレの最大の原因はサイズ違い

①重要!! 正しいサイズを選ぶ事

おむつが漏れる原因の多くはサイズが合っていないことです。大きすぎると隙間から漏れ、小さすぎると血行不良や不快感の原因になり、愛犬が嫌がって脱いでしまう事もあります。

②正確なサイズの計測

購入前に必ず愛犬の「体重」と「胴回り※1」を計りましょう。
商品パッケージには適応目安が記載されている為、購入前に実際に計ることが大切です。
初めて購入する場合はお試し用の少量パックを購入し、愛犬に合うかを確認してから大容量パックを買うと失敗が少ないでしょう。

※1 胴回りの計測位置:前足付け根と後ろ脚付け根との中間部分の胴回り。商品によっては「ウエスト周り」と記載されていることもあります。
※胴回りのイラストを入れる

③目安のフィット感

おむつと体が当たる部分(お腹周り、足回り、股関節、しっぽ周辺)に人間の指が1~2本程度入るゆとりがある状態が理想的です。

④定期的なサイズの見直し

毛の量や体格の変化でサイズが変わることもあります。特に老犬は加齢により体形が変化し、お尻や足周りの筋肉が痩せる事があります。その為、定期的にサイズを見直し、その時の体形に合った物を選ぶことが大切です。

⑤適切なサイズがない場合

犬種によっては一般的なサイズ表通りに選択しても脱げやすいことがあります。そんな時は犬用のおむつカバーやサスペンダーを使うとよいでしょう。これはおむつが脱げる事を防いでくれるだけではなく、ズレやすいおむつをしっかり支えてくれるので、元気に動き回る場合にも安心できます。
またおむつカバーはお気に入りの柄を選べば、おむつをしているのにおしゃれに見せられますよ。

2)【ポイント2】構造で選ぶ:うんち漏れ・横漏れを防ぐ工夫

老犬用のおむつを選ぶ際には、漏れ防止機能が良いかどうかが重要なポイントとなります。その為、立体ギャザーのようなもれを防ぐ為の構造が備わっているかを確認する事が推奨されています。

①立体サイドギャザー

愛犬の股ぐり部分にフィットする立体的なサイドギャザーは、尿を一か所に集中させる構造になっており、横漏れや蒸れを防いでくれます。
特に寝たきりの場合や、長時間のおむつ使用時には、このギャザーの密着性が漏れ対策のカギになります。

②ウエストギャザー

伸縮性のあるウエストギャザーは愛犬が動いてもずれにくく、おしっこが漏れにくいのが特徴です。しっかりと腰にフィットすることで、おむつ全体の固定力が高まり、歩いている時や寝返りの際の漏れ防止にも効果を発揮します。

②しっぽ穴

しっぽ穴のサイズやフィット感が合っていないと、そこから排泄物が漏れてしまうケースもあります。穴の周囲に吸収体がしっかりあるか、愛犬のしっぽの太さに合っているかを確認しましょう。
多くの犬用おむつのしっぽ穴は大きめに作られている為、大きすぎる場合は穴の一部をサージカルテープで塞いで大きさを調節しましょう。
サイズに合わせて調整できるしっぽ穴付きの商品もあります。

3)【ポイント3】素材や機能で選ぶ:デリケートな老犬の肌を守るために

老犬の皮膚はとてもデリケートで敏感です。長時間直接肌に触れるおむつは、「通気性」「肌触り」「吸収力」の3つの観点から素材や機能にこだわって選びたいですね。

①肌触り

「全面通気シート」等の表記がある製品は、長時間使用しても湿気がこもりにくく、愛犬の肌を快適な状態に保つ工夫がされています。通気性の高いおむつは、蒸れによる不快感を軽減し、皮膚があれるリスクを下げる事ができます。

②素材

肌に優しいコットン素材や、やわらかくフィットする素材でできたおむつがおすすめです。
製品を選ぶ際には、縫い目やゴムのあたり具合も確認しましょう。「ふわさら吸収シート」のように肌触りに配慮した製品もあります

③吸収力

通気性だけでなく吸収力も肌の健康を守る上で重要なポイントです。排泄物が長時間肌に触れること自体が刺激となり、かぶれを引き起こします。
「高性能ポリマー」や「高分子吸収材」を使用し、尿を素早く吸収しゼリー状に固める機能を持つおむつを選びましょう。
「スピード吸収」を特徴とする製品は、排泄後すぐに水分を吸収するため、肌への負担を軽減できます。

4)【ポイント4】形状で選ぶ:テープ式?パンツ式?マナーウェアとは?

老犬の介護やお出かけ時のマナー対策として欠かせない犬用おむつですが、実は様々な形状があります。愛犬の体形や身体の状態、使用目的に合わせて最適な形状を選びましょう。
愛犬の状態(寝たきりか?歩けるか?)、使用目的(介護か、マーキング防止か)、そして飼い主さんの交換のしやすさを総合的に考えて、最適な形状のおむつを選んであげましょう。

①テープ式おむつ

着脱がカンタンで介護に最適なテープ式は、お腹側から背中側に回したおむつをテープで固定する、最も一般的なタイプのおむつです。
種類も豊富で、長時間使用を想定した吸収力が高いタイプや、通気性に優れたタイプなど、様々な製品が販売されています。迷ったら、テープ式おむつを選択しましょう。
寝たきりや歩行が困難な老犬には、愛犬が寝たままでの姿勢でも装着しやすいため、足腰が弱っている老犬の介護に非常に便利です。
頻繁におむつ交換が必要な愛犬にも、着脱がカンタンで何度でもつけ直しができるマジックテープ式のものはサイズ調整がしやすく使用しやすいです。

②パンツタイプおむつ

人間の赤ちゃん用と同じように、足を通して履かせるパンツ形状のおむつです。テープ式に比べてサイズの微調整が難しい製品もありますが、中にはアジャスターでサイズ調整できるものもあります。
まだ元気に動き回る愛犬には、立った状態で足を上げて履かせられるため、素早く装着できます。
活発に動き回る犬におすすめの種類がパンツタイプです。ズレにくく、おむつをはかせたまま元気に走り回っても安心です。

③マナーベルト(マナーウエア)

マナーベルトは主に男の子のマーキング対策として、胴体に巻いて排泄器官をカバーする帯状のおむつです。体につける部分が少ない為、おむつを嫌がる犬でも受け入れやすいのが特徴です。
おしっこのマーキングや粗相に悩んでいる男の子やおむつを嫌がる愛犬への第一歩として取り入れましょう。服などを着るのが苦手な子でも嫌がりにくい傾向があります。胴に巻くだけなので、カンタンに装着できますが、あくまでも尿を吸収する目的のため、うんちには対応できません。本来の介護用おむつとは用途が異なりますが、短時間から慣れさせたい場合には良いでしょう。
ズレやすい場合は、上からバンダナを巻いたり、サスペンダーを利用して固定する必要がありますが、首輪とコーディネートすればかっこよく着こなせるかもしれませんね。

④ズレや漏れを防ぐ補助アイテム

どの形状のおむつでも、愛犬の体形や動きによってはズレや漏れが起きてしまう事があります。そんな時に役立つ補助アイテムをご案内しますね。
おむつカバーやサニタリーパンツは、おむつの上から履かせる事で、ズレを防ぎ、漏れ対策を強化できます。サスペンダー付きの製品は特に脱げにくく、活発な子や体形的に脱げやすい子にはおススメです。
犬用サスペンダーはおむつカバーが脱げてしまう場合に、直接とめて固定するため、しっぽがない子や短い犬種にも有効です。

5)【ポイント5】性別で選ぶ:男の子と女の子の体の違い

犬用おむつを選ぶ際、サイズや吸収力、形状に加えて見落としがちなのが「性別による体の構造の違い」です。男の子と女の子ではおしっこの出る位置が異なるため、性別に合わないおむつを選ぶと、漏れや皮膚のかぶれの原因になりかねません。

①男の子用

男の子は身体の構造上、おしっこがお腹側にかかりやすい特徴があります。その為、お腹側までしっかり吸収体があるものを選ぶと漏れにくいです。
ケアのポイントとしては、排尿時にお腹周りが広く汚れやすい為、肋骨の手前あたりまで毛を短くカットしておくと、お手入れが楽になります。
男の子はおむつが前にズレやすく、漏れの大きな原因となります。サスペンダーや専用のカバーでしっかり固定することで、位置のズレを解消できます。

②女の子用

女の子の場合、排泄器官は尻尾の付け根付近、体の一番後ろ側にあります。その為、しっぽ穴が適切な位置にあり、肛門周りにしっかりフィットするかを確認しましょう。
おむつが身体に密着することで、尿がピンポイントで吸収され、身体が汚れるのを防ぎます。
お尻全体をカバーできる形状のおむつは、排泄物が身体に付着するリスクを減らします。
ケアのポイントとしては、汚れがつきやすい内股や肛門周りの毛を短くカットしておくと、清潔を保ちやすくなります。
ホルモンバランスの変化で尿漏れを起こす事もある為、異常を感じたらすぐに獣医師に相談しましょう。

③男女共用タイプ

市販のおむつには「男女共用」タイプも多く販売されています。共用タイプを選ぶ場合でも、上記のポイントを参考に、男の子ならお腹側を、女の子ならお尻側をしっかりカバーできるかと確認する事が、漏れを防ぐポイントとなります。
一方、介護が進むと排泄時の体制が安定せず、おしっこやうんちが予想外の場所に漏れてしまう事があります。
特に寝たきりの場合おしっこが横から漏れたり、女の子でも前に流れたりする事があります。
性別で選ぶのは基本ですが、愛犬が横になっているときの排泄物の位置を観察し、吸収体がその位置を確実にカバーできるかを最終確認する事が、漏れを伏せぐ最も重要なポイントです。

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